基本、その3

株式市場急落にもかかわらず通貨高、という現象を誰かの陰謀のせいにする前に、懐≠ニいうものを知っておくと良いでしょう。

たとえば、買っていた株が急落し始めたら、タイミングの違いはあるものの、投資家は手仕舞いするでしょう。つまり、株を売って、お金を懐に入れるわけです。これは、通貨供給量の減少を引き起こし、通貨は一時的に高くなります。投資家の懐に入ったお金がどこか別のところに向かうまでは、通貨の下落は起こりません。国内投資家の利食いは通貨安にはなかなかつながりません。

国際投資家は株を売って手にしたお金を自国通貨に替える傾向にありますから、彼らの利食いは通貨安につながりやすいのです。

つまり、株式市場の動きから為替市場の動きを読もうとする場合には、株を売買しているが誰なのか認識することが不可欠なのです。

 

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